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コーチングコラム

21世紀の人材育成への視点

第9回 : 課題設定と解決能力(1)

問題解決能力開発のための研修は多くの企業で実施されているようです。
最近では課題設定および先行解決能力の開発に取り組む企業も増えてきています。問題と課題、言葉遊びのようですが両者は何が違うのでしょうか。

問題とは、現状と理想とのギャップです。 その現状への不快感があるときに問題だと言います。
それに対して課題とは、やはり現状と理想とのギャップであると言えるのですが、現状に対する不快感はありません。つまり、将来のあるべき姿と比較してのギャップを課題と言うとしたら分かりやすいでしょうか。 私はそのように捉えています。
課題は放置しておくと将来、問題に化けてくる可能性があります。問題になる前に先行解決していこうというわけです。 確かに問題解決、つまり足元の消火活動にエネルギーを使うよりも、望ましい大きな成果を手にするために、今取り組むべきことにエネルギーを使うほうが積極的な活動だと言えます。

重要かつ緊急な仕事のリストに追われている人はタイプA、つまり時間と仕事に追われるように山ほど仕事を抱え込んで生きるタイプになりがちです。
確かに一見、仕事が出来る人です。
しかし、重要ではあるが緊急ではない仕事を先行管理して解決してこなかった結果、今や重要かつ緊急な仕事として重荷になってしまったという見方をすれば、この人はスマートな仕事をしていない人なのかも知れません。
問題解決能力のある人はビジネスで高く評価されます。 それはそれで良いのですが、将来を見越して課題を設定し先行解決する人材はもっと評価されても良いかも知れませんね。

課題設定と解決能力の開発というテーマで研修を行う場合、私は論理的思考法を最初に扱います。
課題設定のためには論理的思考能力が不可欠です。分かりやすく、筋道をしっかり立てた話の伝え方の出来る人は、自分の仕事に関しても方針を持って、優先順位を明らかにし、整理された取り組みをしている場合が多いのではないでしょうか。日本人は和を尊び、集団に波風立てることを避けるために自己主張も抑えがちだと言われています。

一般化したくはないのですが、残念なことに説得力のある、そして味方を作り出す強い意図を持った主張をする人にはあまり出会うことはありません。自己主張する人がいても、その人は妙に感情的になってしまい、論理性という観点では説得力を失っているという場面に出会います。
自己満足的な主張に終わっている人は、結局小さなゲームしか出来ないのです。

論理的思考能力を身に付けるためには、まず3つの基本を押さえると良いです。
1つ目は、意図は何かに意識を向けることです。
2つ目は構成の明確化。道筋を作り、方向を明確にすることです。 論点の整理や構造化も行います。
3つ目は、分かりやすい一言集約の表現にすることです。
物事の本質を捉え、その特徴を分かりやすく記憶されやすい表現でまとめることを心がけます。
これらは私がプレゼンテーションの基本として教えてきた内容の一部ですが、論理的思考の基本でもあります。

次回は3つの基本思考法をベースにどのようなツールや手順を使って、課題設定および解決策作成に導くかということを中心にお話したいと思います。

第10回 : 課題設定と解決能力(2)

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